2010年5月14日金曜日

トヨタ生産方式、トヨタのIT化の講演スライドと出版原稿の配信

以下の講演スライドと執筆原稿を希望者に配信します。
営利団体、非営利団体問わず、講演も歓迎します。
下記へメールでコンタクト下さい。

  黒岩惠 :sk9618@circus.ocn.ne.jp

1)トヨタ情報システム発展史
  1960年代から2000年代前半までトヨタの情報化小史として、情報
  システムを、その時代のIT化動向、ビジネス系、 エンジニアリング系
  のアプリケーション、IT化推進体制などを概説。 (PDFで40ページ)
  経営情報学会&JIPDECで発刊される「情報システム発展史」の一部

2)ITソフト開発部門(企業)トップマネジメントのための
  「トヨタ生産方式(TPS)とITソフト」
 
 ~TPSからアジャイルソフト開発への勧め~  

現在急速に普及しつつあるアジャイル方式の原点は、アメリカ産業界が1980年代に学んだ トヨタ生産方式(TPS)です。リーン方式の名で世界のデファクトであるTPSを 皆さんもぜひ勉強して下さい。「伽藍とバザール」はソフト開発で有名な言葉。ソフトを伽藍(聖堂)と同じく、前時代的なウォータフォール型開発でやり続けるのか、バザール方式でオープンかつ自律的にやるのか、が問われます。アメリカの製造業は今でもTPSを学んでいます。例えば、IEEE(米国電気電子学会)の雑誌「Spectrum誌」
THE NEW ECONOMICS OF SEMICONDUCTOR MANUFACTURING

筆者はTPSの信奉者なんかではないが、アメリカのITソフト業界が、TPSとトヨタウェイを学んでいる様に、日本のITソフト業界もTPSを学んで欲しいものです。TPSの代名詞として使われる「かんばん」や「ジャストインタイム」などは、TPS実現の一つのツール。ゴールは「あるべき姿を目指して改善しつづける人と人間集団をつくる」とする、人の活力向上、人的能力向上のしくみがTPSの本質です。

日本のソフト開発現場が7K職場と揶揄されますが、過度な多重ヒエラルキー構造、仕事の細分化により、やりがい感を阻害してきたウォータフォール型開発は過去の遺物としたいものです。設計製造からなる「ものづくり」に較べ、達成感も味わえない、非人間的な仕事から脱皮して、明るく、楽しく、元気よく、働けるITソフト開発環境にすることこそ、ソフト開発のQCDを向上に繋がります。伽藍方式からバザール方式、すなわちウォータフォール型からTPS/アジャイル型開発環境に変革しユーザ・ベンダとも満足なソフト開発に向けて、TPSの基本とソフト開発へのアプローチを考えます。


 スライド枚数100枚(PDFで2Mのデータ。)講演の内容は以下。
   1.ITソフト開発の課題とトヨタ生産方式
   2.トヨタの経営哲学、トヨタ生産方式(TPS) とは何か?
   3.人間系としてのTPSの本質と展開方法論
   4.TPSはIT化により進化して、製造分野を超えて広く展開
   5.ソフト開発へのTPS適用、アジャイル型ソフト開発の勧め





一般社団法人「持続可能なモノづくり・人づくり支援センタ(ESD21)」設立準備

1.はじめに
中部地区の主要産業である製造業は、中国を始めとした新興国の追い上げや変化する需要構造への対応など多くの課題を抱えています。当法人はこれら製造業、とりわけ中小中堅製造業とその関連業界の持続的発展のために、民間の力を結集・活用して支援を行っていきます。企業の競争力の源泉は、人の活力による継続的な「改善と改革」です。ESD21の強みは、リーン方式として世界のデファクトになっているトヨタ生産方式(TPS)による組織の活性化とイノベーションの技術としてITの効果的、効率的な利活用、そのシナジー効果にあります。当法人関係者の相互研鑽とコラボレーションの場を提供し、TPS/IT経営による中部地区の活性化、ひいては日本経済の持続可能な発展に寄与したいと思います。

2.設立目的
① 製造業中心に、人材育成、IT活用の支援を行うことにより企業の
  持続的発展に寄与する。
② 人的能力向上のTPSマネジメントを情報ソフト産業中心に非製造業
  分野へ普及展開する。
③ TPSとITのノウハウを共有し相互研鑽の場を創出。マネジメントスキル、
  専門知識を持った企業OBに生涯現役、社会貢献の場を提供する。

3.活動方針
①TPS(トヨタ生産方式)の原理原則を基本とした人材育成を行う
②TPSの基本に則っとり、改善可能なIT活用、ITマネジメントの展開を計る。
④TPSを非製造業、特にITソフト開発分野でTPS/アジャイル方式を普及する
⑤参加会員のQOL(生活の質・生きがい)のための諸活動を展開する。

4.事業予定
① TPSを基本にしたIT化、IT経営支援
② ITマネジメント支援
③ 次世代生産管理支援
④ かんばんEDIの普及
⑤ TPS/アジャイルソフトの普及
⑥ 特別企画事業
企業トップOBによる「経営塾」、ジャンルを問わない「雑学大学」、
地球環境問題でスマートグリッド、日中韓自動車問題などの
特定テーマ研究会、合宿研修、異業種交流、 海外研修旅行。
その他、会員の相互研鑽とQOLのための諸企画。

5.追記
  法人登記2010年7月予定。昨年より幹事10名(代表幹事:黒岩)
  中心に活動フレーム策定中。今後、発起人としてESD21への
  参加をお願いしていきます。 ご指導、ご支援頂きたく。 
<問い合わせ> 黒岩:skuro@esd21.jp